『眠っていた着物を、ちゃんと自分のものにする日』
一カ月後のマンツーマン復習会
一回目が終わったあと、
「来月もやりたいです」とYちゃんは言った。
社交辞令じゃないやつ。
二回目はマンツーマン。
しかもこの日は、そのあと予定があるとのことで、
メシオシで着付け重視でいこう、となった。
これが正解だった!
イベント形式だと、どうしても進行優先になる。
待っている人がいると、
「まあ、今日はここまででいいか」となりがちだ。
でも今回は違う。
他の誰にも気を遣わなくていい。
進行も時間も、全部Yちゃんのためだけに使えた。
ひと通りやりながら、
襦袢の衿が決まったところでYちゃんが言った。
「……もう一回、自分でやっていい?」
「もう一回?ああ、自分だけでやりたいの、わかる!いいよ」
そのあとも
長着のオハショリを整えたところ、
帯を締める途中、お太鼓を決めるところ、
いったん一緒にやるけど、 みずからもう一度やりなおす。
私は内心、昭和のスポ根か?!と思った😂
それなら鬼コーチとなって付き合いましょう。
持つ手の位置、つい下を向いて衿が詰まってきちゃう注意、
その都度「ほら崩れるぞ~(笑)」と横で見ていた。
いいね、Yちゃん!✨
一度教えたら、
「はい、できました!」で終わる人も多いだろう。
でもYちゃんは違う。
ほどいて、繰り返す。
実は私も、着付けで同じことをしている。
先生が説明しながら全部やってくれちゃう。
極端な話、私は突っ立っているだけでも
その場では綺麗に着て「できた気」になれる。
でもそれだとひとりで再現できないので
せっかく先生が綺麗にやったのを戻して
自分でやってみます!とチャレンジする 。
ピシっと綺麗にならなくても、手順は覚えられる。
お出かけ用の着付けじゃなく練習だからそれでOK!
時間があればピシっとできるまで数回やることもある。
時間はかかる。
でも、回を重ねるごとに、
手の動きが変わっていく。
帯の扱いが、少しずつ雑じゃなくなる。
「あ、今のは自分でもうまくいった」という顔になる。
着物は、正解を覚えるものじゃない。
失敗の回数で、自分の形が決まる。
最後に一緒に写真を撮って、
その日は終了。
前回、想屋の帯のYちゃんに合わせて
私も実は持っていた想屋さんの帯で来ていた。
これで一緒に撮りたかったんだ✨
前回のような素敵な個室は予約してないけど、
ちかくのカフェでパスタランチ。
「忘れないうちにまた家でも着ないと」
そう言ったYちゃんの着姿は
一カ月前より明らかに馴染んでいた。
着物って格がどうとか
ルールが難しいとかいわれがちだけど
能書きはあとでもいいので、
結局美しく着こなせるコツは「自分で着る頻度」だ。
格の判断やルールはあとから自然と身についてくる。
誰かに全部やってもらうと楽だけど、
自分のものにはならない。
一方で、最初から一人でやると、
だいたい心が折れる。
だから、最初は一緒にやる。
途中から手を離す。
そして、何度でもやり直していい。
SuchBarでやっているのは、そういうことだ。
着物を“着せる”場所じゃなくて、
着物が「戻ってくる場所」。
眠っていた着物は、
そのまま葬られることなく、しっかり目覚めてくれる。
何度も着直して、少しずつ持ち主の体に馴染んでいく。
たぶん、もう捨てられることはない。
そして、好みかどうか心配だけど
紫の色味が共通していたので
励みになればと羽織をプレゼントさせて頂きました🎁
もし自分で着ておでかけするとき、失敗隠しにもなるアイテム!
初心者さんには、こういう“保険”があると心強い。
こういうマンツーマンの時間…バーテンダーの性分だろうか、
案外いちばん好きなので、これからも気まぐれに続けたい。
そんな着物Barが「SuchBar」なんだな。










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