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#01 原点は、非婚母

私ね、若い頃は“普通に”結婚して、

“普通に”家庭を作って、“普通に”生きていくんだろうと思ってたんですよ。

みんなそうでしょ?だいたい十代二十代の頃なんて、人生のレールが一本しかないみたいな顔してる。

恋をして、結婚して、子どもができて——っていう、

あの“テンプレート人生”が自分にも来るはずだと。

 

ところがさ、実際は思ってもみない方向からパンチが飛んでくるんですよ。

撮影だったらカットがかかるところだけど、現実は容赦がない。

 

私は妊娠してから知ったんです、

「こども欲しいね」とか「一緒になっちゃおうか」と言っていた彼が

“バツイチ”じゃなくて“既婚者”だったということを。

しかも離婚して私と結婚するわけでもなく、

若いころ苦労した自分を支えてくれた大切なひとまわり年上の奥様を今さら捨てられないと言い出す…。

  

でもね、

面白いのはここからなんです。

 

普通ならそこで捨てられたとか悲劇だとか思うかもしれないけど、私は逆だった。

あの瞬間、妙に冷静になったというか…

“じゃあこれ私、一人でやればいいのか”って、腹の奥でスイッチが入ったんですよ。

 

何が何でも結婚!泣いてわめいて意地でも手に入れるのもよし

すべてをリセットし幸せを求めて新たな人生をまた歩むものよし

今欲しいものを精査して、子どもと私を最優先するのもよし

 

 決めるのは、私。

 

 

結婚しないとお母さんになれないと思ってたところ、

今お腹の中には命が存在してて、その命を世に産み出せば私お母さんになれるじゃん?

 

「え、じゃぁ結婚いらないです!」

 

 生活?働けばいいよね?

 仕事?うーん、バーテンダーもキャバ嬢も子育てしながらじゃ無理だから何か探そう

 貯金?これからはそういう事も考えないといけないね…

 

そこから私はガムシャラに…でもなく楽しくやれそうなことをみつけて働いて、

苦労と不幸に打ちひしがれ…るどころか子育てという究極の夜遊びを独り占めで満喫し、

気がついたら今、子どもも巣立って悠々自適な年齢になってた。

 

そしてここがポイントなの、

私は常識も世間体も気にしすぎなかった。それが生き延びるコツだった。

 

周りはね、「そんなの無理」「やめておきなよ」「子どもいるんだし」って言ってくるんです。

言い方は優しいけど、結局は“あなたにはできないでしょ”っていう遠回しの宣告。

 

正直、私は、それをハネ退けて死に物狂いになるほど根性はないんだけど

実にニュートラルに、できる確信しか持てなかっただけなんですよ。

ナニクソ!絶対がんばってやる!って意地になってたワケじゃなく

失敗して困る未来が想像できない。バカなのか?

 

オトナのいう事はきいた方がいいとはいうけど、こればっかりはまず理解ができなかった。

他人の限界や思考に合わせてたら、人生なんて窮屈で仕方ない。

 

私はやりたいことはやる。

興味を持ったらとりあえず踏み出す。

失敗したらその時考えればいい。

 

「もしできなかったら~」を先に考えるのは時間の無駄。

というか「もしできたら~」の想像で、もうウハウハニヤニヤしかなくなるんで。。。

そうやって動いているうちに、道って勝手にできてくるんですよ。

 

 

 

洋服の流行について行けず&着物が楽しいから着続けて着物民。

銀座でビール屋さん、時間あるしオモシロそうだから店に立って。

着物の友達つくりたくて、「SuchBar」を始めて。

 

今も「おもしろそうだな」で動いて生きてる。

 

過去でいうと、アイデア思いついたから雑誌書いて、

歌舞伎町のホステスやって、子育て始めて、フリーライターで食って、

結婚して海外生活もして、専業主婦できなくて離婚もあって、

生活するために映像作って、テレビ局のプロデューサーやって

またあるときは丸の内で受付かと思いきや、六本木ヒルズのIT企業に勤めて……

 

完全にひとりで立派に稼げていたかといえばそんなことなく、

子ども一番お金かかる時期は社長愛人やってたから

大学費用は、父親でも何でもない愛人主に出してもらったり……

 

ヒドイんだよ私、学費払えないとき。

返すアテもないから「学費分貸してください」じゃなくて「返す気ないのでください」って。

 

人生めちゃくちゃかと思ったら、ぜんぶ経験値になってた。

 

 だからいつも言うんです。

 “王道を歩けなくても、どこかに道はある”って。

 

みんなね、まっすぐな道ばかり探すけど、実際の人生なんて急カーブと坂道だらけ。

レールなんてないし、標識だって古くて読めやしない。

でも、自分が進めばそこが道になる。これ、本当なんですよ。

 

私は結婚に裏切られたけど、人生には裏切られなかった。

王道から外れて、それでも歩いていたら、気付いたら自分だけの道ができていた。

 

常識や体裁ってのはね、世の中が勝手に作った“柵”みたいなもん。

 飛び越えていい。

 外してもいい。

 くぐってもいい。

 壊したっていい。

 

どうせ最後まで歩くのは自分なんだから。

 

 

この連載で書きたいのは、そういう“寄り道人生の価値”なんです。

 

みんなも、自分がやりたいことを遠慮なくやっていい。

大きくなくていい、小さくてもいい。

王道じゃなくていい。

進むことで、道は必ずできるから。

 

 

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