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#04 弱いですと言える強さ

 

世の中にはね、「強くなるぞ!」と気合い入れて筋トレして得る強さと、

気づいたら勝手に身についてる“生活の強さ”ってやつがあるんです。

 

私が身につけたのは後者。

なんというか、生活の現場で叩き上げられた“しぶとさ”。

あれはちょうど子どもたちがまだ小さかった頃。

シングルでやるって決めた手前、「だれにも頼らず回しますんで」みたいな、

今思うとちょっとカッコつけた宣言をしてしまったあの時期ですよ。

 

 

父親からの生活費援助の提案が来た時、

私はそれを 全部突っぱねるつもりでした。

 

理由? まあ単純にプライドですよ。

「ひとりでやるって言ったんだから、ひとりでやる」

――どこの任侠映画だよ、って話ですが。

 

ところが、その頑固なプライドが一気に崩れる瞬間が訪れるんだ。

 

ご近所に住んでいたママ友が、一人で全部やる宣言をドヤ顔で語る私に言ったの

 

「プライドじゃお米は買えないよ」

 

これにはガツンと来たね。

心の中の”カッコイイ俺様”がバラバラッと崩れ落ちた音がしたくらい。

 

えーーーソコ、、、
「さすが、カッコイイね」「すごいね」って褒め讃えられるトコじゃないっけ?

 

 

そうだよ、プライドは食えない。

どんなに立派なことを言っても、それで子どものお腹は満たされない。 

“みっともない”というワタシ定義の失態を避けてカッコつけたところで、そんなん1円にもならない。

 

でもって、よく考えたらそんなん、さほどカッコよくない。。。

 

そこでようやく気づいたんだよね、

 

物乞いだろうが土下座だろうが、子どものためだったら「ハイよろこんで」って方が潔くないか?

 

私は自分のために生きてると同時に、子どもたちと一緒に生きてる。

そして当時、その段階では私ががんばらないとみんな生きていけない。

がんばるとは何か。有言実行、誰にも頼らない孤高の母親?

 

違う違う、私そんな優秀じゃないじゃんw

 

その事実に、ようやく正面から向き合えたわけよ。

 

 

それからというもの、私はいい意味で吹っ切れたんだよね。

 

父親が生活費を入れようが何か買ってくれようが、

実家の親を頼ろうが友達に助けてもらおうが、

「それの何が悪いの?」と心から思えるようになった。

 

だって、子どもたちは幸せそうだったし、

父は父なりに存在していたし、私の両親や弟だってそばにいて、

“ひとり親だから不幸だ、不自由だ”、なんて構図はどこにもない。

 

むしろひとりで大変だねって助けてもらえることの方が多いし

「そう?ありがとう」ってほうがお互い気持ちいい。

 

それに気づいてからは、もう私個人の体裁なんてどうでもよくなった。

 

外から見た“正しい家族像”とか“立派な母親像”とか、

そういうテンプレみたいなものに合わせようとしていた自分が

いちばん苦しそうだったな、と今ならわかる。

 

開き直ってからの方が心に余裕ができて、周りを頼るのがうまくなった。

 

頼るって、弱さじゃなくて選択肢なの。

 

助けてもらうことは恥じゃないし、むしろ子どもが豊かになるならいくらでも頭を下げた方がいい。

なりふり構わない強さって、案外かっこいいじゃん?

 

それに、私が“頼る母ちゃん”になったら、周りの人も自然と助けてくれるようになった。

人ってね、完璧な強がりには手を出しにくいけど、素直な人には優しいんだよね。

 

こうして私は、“私と子どもの幸せ”だけを軸にする生き方に切り替えた。

 

 

家族って、カッコイイ女って、時代とともにどんどん多様になる。

それでいい。

むしろ“正解が一つじゃない”ってことが今の時代のいいところだと思う。

 

だからね、もし今、体裁を気にしてガチガチに力が入ってる人がいたら、私はこう言いたい。

 

 いま、お米を買える方が大事

 プライドより生活

 私がみっともなくても、子どもの笑顔は最強の正解

 

そして何より、

“自分の生き方”を決めるのは自分。

 

誰に何を言われようが、あなたの人生はあなたのもので、外野の評価はおかずにもならない。

 

――そんなことを教えてくれたのは、

私のプライドを瞬殺ノックアウトしてくれた、あの一言。

「プライドで米は買えない」。

 

あの日から、私はちょっとだけ強くなった。

弱いですと言える強さ。

そして今も、その“しぶとさ”で生きている。

 

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