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#06 私が結婚を求めなかった理由

恋愛というのはね、数学みたいに答えがひとつじゃない。

かといって国語みたいに“人それぞれ”で片付けられるほど甘くもない。

ときには物理みたいに予測不能だし、化学みたいに突然爆発する。

要するに、ややこしい。

 

私は結婚したかった。

ただ、彼と温かい家庭を作るとか、人生の伴侶を…なんてロマンチックな理由じゃない。

合法的に子どもを産むために必要な“手順”として結婚を必須項目だと認識していた。

恋の延長ではなく、実務的な意味でね。

 

ところがその“手順”が、ある日いきなり破綻する。

妊娠後、彼が既婚者だったと判明したのだ。

 

まあ、人間って器用に嘘をつく生き物だけど、よりによってそこ隠す?
でもってそこ、コロっと騙される? 私の眼は節穴か?

と、神様でも割って入りそうな展開だった。

 

でもね、不思議と私は絶望しなかった。

結婚できないとわかった瞬間、

「あ、結婚しなくても子どもって産めるんだ」

と気づいちゃったんだよね。

 

離婚して私と結婚してくれるならそれもよし。

できないなら、別に結婚しなくていい。

どっちにしろ私に“堕胎”という選択肢は最初からなかった、

だれもが「やめるべき」「絶対後悔する」と反対する中で。

そんな時、彼の妻から怒り狂った電話がかかってきた。

パニクったり逆ギレしてもおかしくない状況なのに、私は妙に冷静だった。

「子どもは堕ろして、夫とは二度と会わないで」

と告げられても、私は淡々と

「私と私の子どもの人生を第三者から指示される筋合いはありません。
 でもあなたの生活を脅かしたいとは思っていません」

と伝えた。

 

すると不思議なもので、話すうちに状況が変わってくる。

「実は過去にも妊娠騒ぎがあって、その時の女性は離婚しろの一点張りだった。でもあなたは違うのね」

なんて、だんだん落ち着いてきて、そもそも私たち犠牲者よねと団結してきて
最後には「お身体大事にね」といわれて電話を終えた。

30歳の時に18歳の彼と結婚し、子を持つ余裕もなく彼の苦労を支えて
44歳になって23歳の私が妊娠。
今でこそ40代の妊活も珍しくないが、当時はもう産めない年齢。

 

「彼に子どもを持たせてあげたい気持ちもある」と言っていたのは今でも心に刺さる。

 

こういう“不思議な構図”は娘の父のときもあった。

彼が妻に、私と話してみろと連絡先を教えたらしくまたしても電話が。
夫婦の問題は夫婦で解決しろっての、まったく迷惑な話だ。

 

そこの夫婦にはまだ小さな息子がいて、
私は離婚は思いとどるようにいうつもりだった。

ところが!

役者の夫は浮気相手7人に及び、稽古と称した道楽習い事の借金まみれ、

奥様は義母に「浮気されるのはあなたが悪い」と責められ、

ダンスを習いたいと願ったら「子どもがいるのに何を」と潰され、

認知症の義父の世話まで背負わされていた。

 

私は思わず言った。

「今すぐ実家に帰って自分とお子の幸せ優先で生きな」

そして、当時の私にしては大金だった8万円を現金書留で送った。

彼女はその後離婚し、

「あのお金は、シングルのあなたからの貴重な応援だった」と感謝してくれた。

 

いやいや、別に私は“妻懐柔のプロ”じゃない。

ただ、正直に話して、「私はあなたの敵じゃない」と伝えただけだ。

 

 

恋愛というのは、不思議なもので、

“何かの形”に自分をはめようとすると苦しくなる。

いい年して恋人もいないなんて(=いない人は不幸)、
結婚前に一緒に住むといい、
同棲はダラダラ結婚の期を逃す
結婚すべき、
子どもを持つべき、
一人じゃかわいそうだから二人目を、
ひとりいるんだから二人目不妊でもいいじゃない、、、
――どれが正解? それできたらホントに幸せ?

私は結婚を人生の必須ミッションにしなかった。

私が欲しかったのは奥様の座じゃなくてお母さんになること、
“子どもと過ごす人生”だったんだよね。
そこに父親とか配偶者という存在がいてもいいしいなくてもいい。

 

 

ここまで読んでくれた人、さて、今、何を感じているか。

 

いやね、私のこういう所が誰かの励みになったらいいなとか
何か伝えたくてエッセイを書いてるんだけど、

今回のテーマでは自分のエピソードを書いただけで

だから何って伝えたいモノがハッキリとはないんですよ。

ココまでツラツラ書いたけど、絶対やらない方がいいwww

 

 

うーん、でもまあ強いて挙げるとしたら、、どうだろ、こうかな。

 

愛の形に正解はない
正解や幸せは自分が基準で自分が決める

誰かの価値観に合わせなくても、幸福は成立する

 

 

恋愛も、結婚も、家族の形も、

“こうあるべき”と思い込むと苦しくなる。

 

何かうまくいかないとき、目の前の問題が重要なのか、

その問題の先にある目標物が重要なのか、考える。

 

壁を取り除くことが重要か、
魔法の呪文で瞬時に消せる人もいるだろうね。
まあ、多くはそうはいかない。なかなかどかない。

そしたら、時間かかっても壁が壊れるまで叩き続けるのもアリだよね、

その根気がなければ、乗り越えるためのハシゴを探せばいいか、

地面を掘って潜り抜ければいいか、

横へ横へとずっとたどって壁の切れ目から入り込むか

 

あなた自身が納得できているなら、

その形はすでに「あなたにとっての正解」なんです。

 

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