· 

#07 結婚で学んだ、“正しすぎる”生き方は息がつまる

結婚ってのは、世の中では“安定の象徴”みたいに扱われるけれど

私にとってはどうもそうじゃなかったらしい。

 

まだ子どもが5歳と3歳だった頃の話だ。

当時の私は、まだ“世間の普通”に引っ張られていたんだね、

「結婚した方が安定するかな」

「親も安心するし、優等生に戻れるんじゃない?」

そんな淡い期待も正直あって結婚という選択肢もくすぶってた。

そこで流れ着いた相手がNY在住の日本人駐在員。

彼と結婚することになったのだが、
親同士の顔合わせ直前に私ははっきりと「あれ? 何か違う」と感じていた。

 

今ならわかる、あれは“本能の警告”だった。

でも当時の周囲は

「マリッジブルーよ」「NYに住んだら気持ちも変わるよ」

と背中を押すというより、後ろから押し倒す勢いで結婚に進められた。

 

結果、私はNYに住んだ。

…と見栄を張りたいところだが、実際はニュージャージー州。

例えるなら「東京転勤なんです!」と言いながら千葉県民、みたいな話だ。

 

でも生活自体は楽しかった。

駐在員妻とお茶したり、ママさんコーラスに入ったり、

メキシコ出身のママ友と仲良くなってスペイン語をおぼえたり。

ショッピングモール巡りも日課だった。

 

ただね、問題はひとつ。

 

私は専業主婦に向いていない。

 

ここまでのエッセイで書いたように、

子どもを育てて、仕事をして、ひっちゃかめっちゃかの中でバランスを取っていた私が、

突然「家のことだけやって夫を支える生活」に切り替わるなんて無理な話だった。

 

まして就労ビザがないから、バイトすらできない。

一円も稼げない“養われる側”に人生ごと移行したわけで、私にとってはこれが地獄だった。

 

家事が嫌いなのに、自宅が“職場”になる。

三食昼寝付きどころか、三食作る側だ。

夫が帰宅して部屋が散らかってると「誰のおかげで生活できてるんだ」とキレられ、逃げ場もない。

働けないから気分転換の“逃げ道”もない。

 

その1年は、

「自分の人生じゃない場所で、生かされている感じ」

だった。

 

そして気づいた。

 

私は育児と仕事を”両立”していたんじゃない。
子どもも職場も、どっちも気分転換の逃げ場だった!
育児に行き詰まったら仕事に逃げ、

仕事で疲れたら子どもに癒され、それでバランスが取れていたんだ。

 

ひとつのことだけにすると息ができなくなるタイプらしい。

 

それ解ったらもう、子どもを連れて帰国するよね。

1年でギブアップ。

 

根気ない?

無責任?

しらんわ!いいたけりゃどうぞドウゾ

どうせ私の人生に責任取ってくれない人でしょ、そんなこと言うの。

このギブアップは正しいギブアップでしかない。

 

帰国後、うちの親がポロりと言った。

「結果的に結婚しないで良かったんだね」

親って不思議な生き物だ。結局娘や孫が幸せなのが一番安心なんじゃん。

結婚しろだの、みっともないだの散々いってたくせに(笑)

そして自分の孫を“独り占め”できなくなると気づいた瞬間、結婚推しスイッチが切れるらしい。

 

 

さらに私は知った。

 「結婚してみて“やっぱ向いてないわ”と言えるほうが強い」

 

結婚経験があれば「結婚してないから負け惜しみでしょ」といわれるのを回避できる。

バツイチは最高の盾だ。

 

私は胸を張って言う。

私は結婚に向いていない!

 

 

海外生活で学んだことはもうひとつ。

 

外に出て初めて、日本の魅力は“安心”と“細部の美学”にあるとわかった。

 

治安の良さ、季節の豊かさ、人の心や所作の美しさ、食文化、着物…
「日本では面倒に感じたことが、実はとても良い文化」だという発見。

あと日本の湿気は天然のエステだ!

いやね、アメリカのおおらかさもよかったよ、大陸の寛大さというか。

言葉が分からなくて困っても分かるまで言い方変えて説明してくれたり

イカツイお兄ちゃんがヒョイっとベビーカー運ぶの手伝ってくれたり…

 

 

だから私は、今でも「NY住んでました」とドヤ顔で言うし、

ちょい盛りのニュージャージー生活も含めて結婚&離婚は人生の立派な引き出しネタなの。

 

Such Bar

サッチバーとは🗽さちばーが企画するイベントで、一部 合同会社ライフェスデザイン研究所が運営・主催しています。

SuchBar
メンバー募集

 

今後『Such Bar』と称して定期的に和服で集まるイベントを企画していきます👘

 

「着物で出かける勇気ないけど、優しい世界あったらいいな」という初心者さま、
「私のコーデを披露できるイベントやって~」という着物民のみなさま、

よかったら友達追加くださいませ✨